海上保安庁の人件費は京都府警の総予算よりも高い

http://kazuyahkd.com/archives/1950
NHKの人件費総額が、海上保安庁の予算総額より多いのはけしからん、という話だ。
企業会計のNHKと、官庁の海上保安庁を比較するのもかなり乱暴だが、このふたつの組織、予算規模が大きく違う。
平成24年度のNHKの支出が6494億円(収入は6604億円)であるのに対し、海上保安庁の予算は1779億円(一千万円以下は切り捨てた)。およそ3.6倍である。

単位は億円
支出/予算人件費
NHK64941779
海上保安庁1779939

予算規模の異なる組織同士を比較できるのなら、海上保安庁の人件費の939億円は、「○○流家元連続殺人事件」が続発する京都府の警察費784億円より多い。(もちろん、これは冗談)

確かにNHKの人件費総額1855億円は、海上保安庁の予算総額より多い。しかし、海上保安庁の人件費は、予算の過半を占めている。一方NHKの人件費が支出に占める割合は、30パーセント未満であって、NHKは、海上保安庁より人件費を使っていないということも可能だ。
いや、給与水準に差があるのが問題なのだ、と反論を受けるかもしれないが、それならば、海上保安庁の職員は、たいていの図書館司書や、介護職員より高給取りであることも問題になるだろう。

そもそも、どこかの組織あるいは、個人の給与が、他と比べて高いという論が、低い方の給与を底上げしようという議論には結びつかず、低い給与の仕事を量産される結果に終わるのが問題なのだ。

参考
NHK INFORMATION「平成24年度決算」
平成24年度海上保安庁関係予算決定概要