リカンベント・トライクに乗って

以前リカンベント・トライクについて記事を書いた。
乗ってみての感想を書きたい。

 まず長所だが、以前も書いたことだが、安定性は魅力的だ。
 信号待ちの時に、ペダルに両足をのせたままでいられるし、徒歩より遅い速度で走る(?)こともできる。不案内な場所を看板や表札を見ながら行くときには便利だ。

 これは長所と言っていいのか分からないが、とにかく目立つ。
 大阪で乗った時はご婦人方から、
「兄ちゃん、それなんぼすんの」
と聞かれた。まず、値段が気になりますか。安くはないんです(-_-)自動2輪車が買えるほどの値段なんです。
 もっと、素直に好奇心をあらわすのが、子どもたちで、「何あれ」と集団登校中の小学生にゆくてをはばまれたこともある。いや、遅刻してしまうんだが(-_-)
 ところが、大人に一番多い反応が、見てはいけないものを見たように、あわてて視線を外すというやつだ。あれはどうしてなんだろう。

 リカンベント・トライクの短所として言わなければいけないのは、そのサイズ(横幅)だろう。自転車用道路の入り口に立ててあるポールの間をそのまま通過できなかったこともある。特に問題になるのが、駐輪所だ。自宅はいいとして駅前にあるラック型の駐輪所は使えないので、余分な料金を払って自動2輪用のスペースを使うしかなかった。

 リカンベント・トライクについてウェブ上では、いくつも記事があるが、書籍となるときわめて少ない。例えば「あなたにあったリカンベント・トライクの選び方」といった本はない。 松浦晋也氏の『のりもの進化論』に部分的に取り上げられている。
 様々な「のりもの」を取り上げているが、個々のメカニックな話題に陥らず、交通政策まで射程に入れた読みごたえのある本だ。