『イミテーションゲーム』

数学者アラン・チューリングの人生をドイツのエニグマ暗号解読に従事していた頃に焦点をあてて描いた映画。
アラン・チューリングは癖のある人物として描写されている。他人の言葉を「文字通り」に解釈する、意思の伝え方がストレート過ぎるなど、現代日本の俗語でいうところの「空気を読めない」人間として描かれる。一緒に観に行った妻から「あなたにそっくり」と言われてしまった。orz

アラン・チューリングの人物像に焦点があるせいか、暗号解読についてはかなり大ざっぱな描写だった。ある夜のひらめきで、それまで難攻不落だったエニグマ暗号が解読できるようになったかのようなストーリーだったが、実際はポーランドの情報当局による解読など、それまでの解読の成果の積み重ねについて、言及がなかった。もちろん、解読の手法を細かく映画にしたら、とてつもなく退屈なものになっただろう。そうしたものは、下のような本ですればよいのだ、と思う。