地理上の錯覚〜右手に見えますのは、あべのハルカス

 人間は地図を正確なかたちで記憶しているわけでなく、デフォルメして覚えているため、様々な地理上の錯覚が生まれる。下の記事にある山陰地方を実際よりかなり北にあると錯覚している、というのは結構有名な例だ。(こちらにもいくつか例が挙げられている)

春田晴郎(東海大学アジア学科/アジア文明学科)の非公式ブログ 地理上の錯覚

 これは本当は弧を描いている本州のかたちを、山口県から関東地方まで経線にそって東西に延びており、関東地方から東北方向に折れている、と単純化して把握しているために起こる現象だろう。

 先日、久しぶりに大阪で環状線に乗って、私もこの種の錯覚をしていたことに気付いた。
 大阪環状線は路線図では、その名のとおり環として表現される。大阪駅は時計で表せば12時の位置、天王寺駅は6時の位置に配置される。私は大阪駅から天王寺駅へ、内回り(反時計回り)で行ったのだが、時計の9時あたりにある弁天町駅を出発した後、あべのハルカスが右手に見えてきたので、強い違和感を感じた。列車は、左カーブしながら天王寺駅へ向かっているはずで、天王寺駅前あべのハルカスが右に見えるのはどうしてなのか、と思ったのだ。その後、地図を見て知ったことだが、大阪環状線の内回りは弁天町を出た後に大きく左に曲がって東(やや北)向きに走っているのだ。ウィキペディアの大阪環状線の項目に載せられた路線図は、このカーブが再現されている。