旧日本軍内のイジメについての歴史修正主義論が出るかも知れない。

下のツィートに触発されて考えたこと。

旧日本軍内のイジメの話は、小学生時代に軍隊の体験記でいくつも読んだものだ。当時いじめられっ子だった私は、非常に暗い思いでそれらのエピソードをかみしめていたものだ。大人になってもこんな地獄が続くとしたら、とても生きていけない。だから、若者を鍛えるため徴兵制を導入しようという論者をみたら、軽蔑とか憎悪とか、負の感情が一気に吹き出してしまう。

旧日本軍内のイジメの話のことを、「そんなイジメはなかった」とか「あれは反日サヨクの捏造だ」とか言っている人は、まだいない。(私が勉強不足のためかも知れないが)しかし、従軍慰安婦問題否認論の手口を使えば、旧日本軍イジメ否認論も可能だ。旧日本軍にも志願兵はいたし、兵営での生活の方が娑婆の生活より楽だったという証言もあるから、そのあたりを誇張すれば、信じたい人間を信じさせることができる程度のものはできそうだ。先回りして言っておくと、

  1. 軍隊生活は楽しかった。
  2. 軍隊ではイジメにあった。

1と2の証言は別人のものとしては両立しうるし、1の証言から、イジメの害悪を相殺できるわけではない。


「旧日本軍内にイジメがあったというのは、反日サヨクの捏造だ」説というのは、まだ見たことがないけれど、国立大学の学生や公務員・教員に自衛隊での研修を義務づけるぐらいの政策が打ち出されるようになったら、あちこちで目にするようになるかも知れない。