そもそも理不尽は耐えるものではありません。

体育会系の過酷な部活の効能として、「理不尽への耐性が身につく」というのがある。
私は「理不尽に耐える」と聞くと、引っかかるものを感じる。
理不尽という言葉を辞書でひけば、以下の様にある。

道理をつくさないこと。また、すじみちの通らないこと。道理に合わないこと。また、そのさま。むりむたい。(日本国語大辞典第2版)
すじみちの通らないことを耐えるというのは、奇妙なことだ。「違法行為を許可する」みたいな矛盾のにおいがする。

理不尽と形容したらそれはあってはならないことで、それに耐えるというのは不正の温存に加担することだ。

大変な思いをして、理不尽に耐える力を身につけるより、理不尽なことを世の中からなくすことや、なくすための力を養うことに、労力をさくべきだろう。その方が、人類の幸福につながる。