2012-01-01から1年間の記事一覧

地球外知的生命体の描写が秀逸 『UFOはもう来ない』

月に裏側に他の恒星系からやってきた地球外知的生命体が建設した基地があり、そこを拠点に地球外知的生命体が、地球を監視している。さらに彼らの宇宙船が事故を起こし、地球外知的生命体の1人が京都の山科に取り残され、少年たちに自宅へと連れて行かれる…

解説まで読まなければならない。『教室内(スクール)カースト』

教室内(スクール)カースト (光文社新書) 鈴木 翔 (著), 解説・本田由紀 (その他) 教室内(スクール)カースト。おそらく、この問題に関心を持っていなければ、聞いたこともないという人も多いかも知れない。学級内のメンバー間の人気を軸とした「身分」、「…

どこにそんなことが書いてあるの? 発達障害者と犯罪?

気になったブログ記事から。 「12年前の今日」『定型発達者もつらい…かな?』 すでに平成21年に、国のお金を使って、ギョーカイメジャーが内外の文献を調べ「発達障害者の犯罪率は高い」と報告しています。 (後ほどリンクします) かなり衝撃的で断定的…

「自民党憲法改正草案」part5 憲法の遵守義務

「自民党憲法改正草案」シリーズも今回が最終回。短い番外編を予定しているが、それは時期をおいて書くつもり。「草案」では、憲法の遵守義務を国民に課すという、コペルニクス的転換をやってのけたのだが、その理由はというと「Q&A」p35 憲法の制定権者…

「自民党憲法改正草案」part4 改憲の必要性と手続き

「自民党憲法草案」シリーズpart4は、改憲の必要性と手続きについて そもそも、「Q&A」は憲法を改めることを無条件によいことだという前提に立って以下のように書かれている。

「自民党憲法改正草案」part3 国民の権利及び義務

「自民党憲法草案」シリーズpart3は、第3章の国民の権利及び義務についてまずは「Q&A」から、「Q&A」p14 また、権利は、共同体の歴史、伝統、文化の中で徐々に生成されてきたものです。したがって、人権規定も、我が国の歴史、文化、伝統を踏まえた…

「自民党憲法改正草案」part2 安全保障

前回に引き続き自民党憲法改正草案について、今回は第2章の安全保障をとりあげたい。 自民党らしく(?)軍の保有を認めているのだが、軍に対する無邪気なほどの信頼感がうかがえる。国家に暴力装置が必要なのは、賛成するが、ブレーキのない自転車が実用品…

「自民党憲法改正草案」part1 天皇と日の丸・君が代

自民党憲法改正草案があちこちで話題になっている。「自民党憲法改正草案」とその解説である「自民党憲法改正草案Q&A」を読んでみた。「自民党憲法改正草案」は、どうしても条文の持つ退屈さがあるが、「自民党憲法改正草案Q&A」の方は、とんでもない…

『Q.E.D.―証明終了―』

Q.E.D.証明終了(1) (月刊マガジンコミックス) 加藤 元浩のミステリー漫画。『金田一少年の事件簿』や『名探偵コナン』といった同ジャンルのコミックと比較して知名度で劣ることは否めないが、面白さではそれらに勝るとも劣らない。 1998年から巻を重ねて、20…

○○だから、普通の人間より努力しなければならない。

「○○だから、普通の人間より努力しなければならない。」という言い方をよく聞く。○○には、障害者であったり、少数民族であったり、マイノリティが入るのだが、事実として、マイノリティはマジョリティと同じ努力をしても、その成果がマジョリティよりも劣り…

どこまで下がればいいの

またまた橋下大阪市長のツィッターから 運転手、看護師、保育士、給食調理員、警備員・・・・・ここが民間と比べて物凄く高い。大阪市では、ここの組合に応援を受けていた平松前市長まで、全く改革できず。僕が市長になってから、現業職の給与見直しをやって…

世界初の検屍書『中国人の死体観察学―「洗冤集録」の世界』

中国人の死体観察学―「洗冤集録」の世界拙ブログに『江戸の検屍官』をキーワード検索して訪問される方が多い。2012年10月の検索ワードではナンバーワンだ。『江戸の検屍官』シリーズに当時の検屍マニュアルとして登場する『無冤録述』は、元代の『無冤…

「障害者割引」なんてあったの?

以下の記事を読んで、ひっかかりを感じたので、書いてみる。「情状酌量なくてよかったね。」『定型発達者もつらい…かな?』 そしてまた逆に言うと、例の大阪の事件ですが 世話をしてくれた姉を逆恨みして殺したという重大な事件に 最初の求刑が十六年って、…

セグウェイに乗ったよ

先日、北九州市の山田緑地公園でセグウェイに乗ることができた。山田緑地 セグウェイ「30世紀の森」ガイドツアーあっという間に倒れてしまうような外見であるが、30分の乗車講習で直感的に動かすことができるようになった。スラローム走行、その場での回転…

彼も彼女も同い年 その2

拙ブログへのアクセスログを見ていたら、「同年生まれ 歴史」というキーワード検索で「彼も彼女も同い年」に訪問してくださった方がいた。「同年生まれ 歴史」をグーグルで検索して興味深いページを見つけた。「同年生まれでもイメージ違う」 http://blog.go…

『たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する』

たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する 18世紀のフランスの数学者ダランベールは、2個のコインコイン投げについてこう考えた。2個のコインを投げたとき、表が出る数は0か1,2のいずれかである。結果が3つあるから、それぞれの結果に対する確率は3分…

おいおい

橋下大阪市長のツィートから 共産党は、弁護士会同様、僕のこと大嫌いですしね。嫌いな奴の人権なんて守りませんよ。生身の人間なんてそんなもんですよその人間観はいかがなんでしょうか? 嫌いな人間の人権を積極的に擁護しろ、とまでは言いませんが、人権…

それじゃあ、あなたの人権は

「大日本帝国憲法復活請願「東京維新の会」が賛成」 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-10-05/2012100502_02_1.html「王政復古」を目指すとは、しかし、これが「維新」として正しい姿、ありかたなのだろうが、「国民主権といふ傲慢な思想」という言葉…

汝、エレベータを2台呼ぶことなかれ

ビルに少なくとも1台は障害者対応のエレベータが設置されるようになってきた。複数のエレベータが設置されており、そのうち1台が、障害者対応のエレベータ(以下、「障害者用エレベータ」という)であるとき、障害者対応でないエレベータ(以下、「通常エ…

刺青女子に萌えろ? 『ドラゴン・タトゥーの女』

スウェーデン版に引き続き、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』シリーズ第1作を、原作としたアメリカ映画。この映画についてのまじめなレビューはたくさんあるので、今回は思いっきり軽薄な調子でやらせてもらう。リスベットちゃん可愛い。この映画の最…

わかりやすい、は誰にとってもわかりやすい

マクドナルドがレジの所のメニュー表がなくすことについて https://twitter.com/McDonalds_infor/status/252528620839505920 マクドナルドでは、レジの所のメニューを見て注文を考えていたら、前の店員と後ろに並んでいる客からのプレッシャーを感じてしまい…

再びプリキュア報道を巡って

前回の記事の後、さらに生島勘富氏が記事を載せていたので、私も前回の補足も含めて、書いてみる。

大阪市公募区長の論文あるいは作文を読んでみた part2

前回のpart1に引き続き、大阪市の公募区長合格者の応募論文について第2弾、今回は西成区長の臣永正廣氏の論文を取り上げる。 論文の原文はこちら 「大阪市区長公募の最終合格者が決定しました」(http://www.city.osaka.lg.jp/jinji/page/0000173653.html)ワ…

「プリキュアの報道は妥当」は妥当ではない。

他人の内面に手を突っ込んで、他人を変えることが好きな人がいることよ。「プリキュアの報道は妥当」(http://agora-web.jp/archives/1485568.html))「犯人はプリキュア好き」という報道から、「アニメと幼女に対する性犯罪」についての考え方を整理すると …

大阪市公募区長の論文あるいは作文を読んでみた part1

大阪市の公募区長合格者の応募論文が、大阪市のサイト上で公表されている。何だか、論文というより、カタカナ語をちりばめた作文といった印象で、こんなので就職できるのか、とあきれてしまった。民間企業出身の公募区長のみなさん、あなたがたの会社では、…

『江戸の検屍官』

タイトルだけを見て買ったコミックである。「江戸」と「検屍」。目を引きつける十分な力を持ったタイトルである。「江戸時代にも検屍があったのか」と。例えば、『鬼平犯科帳』で検屍の場面は、ないよな。遺体の解剖が許されない、化学分析の手段がない、と…

彼も彼女も同い年

オードリー・ヘプバーンとアンネ・フランクが同い年(同じ年に生まれた)と友人からきかされて、そんなことがあるのか、と調べてみた。 オードリー・ヘプバーンがベルギーで生まれたのが、1929年5月4日。アンネ・フランクがドイツで生まれたのが、1929年6…

区域外での政治的行為 橋下市長の二重基準

橋下徹大阪市長が、維新が主宰する政治塾に国家公務員や地方公務員が参加していることについて、その二重基準ぶりを批判されたことに対して、ご本人がツィッターで反論した。 まず大阪市の条例は、地方公務員への政治活動規制だが、規制されるのは当該勤務場…

『トガニ 幼き瞳の告発』

韓国映画『トガニ 幼き瞳の告発』をみた。 公式サイトのストーリー紹介をみて、覚悟をしてみにいったのだが、それでも映画に表現された人間の醜悪さにうちのめされた。(あのおざましい人格を演じる俳優の役者魂も凄まじいと思う) だからこそ、ヨンドゥの法…

「東京ドームn個分の広さ」はわかりにくい

タイトルの意見は私のオリジナルではない。謎の日系イタリア人パオロ・マッツァリーノの『13歳からの反社会学』を読んでいて、思わずなるほど! とうなってしまった指摘であったので紹介しつつ、記事を書いてみた。13歳からの反社会学作者: パオロ・マッ…