とにかく「奴隷制度」を否定したい人

従軍慰安婦問題を語るとき、当時の公娼制に論が及ぶのは多い。従軍慰安婦問題についての本を読めば、当時の公娼制が「事実上の奴隷制度」と批判されていたという知識は、常識として身に付くものだを持っていたら、どうも違うらしい。


 はっきり言えば、ひまわり氏の論は、詭弁である。確かにAとBは等しい。AはXと等しくない。よってBはX、と等しくない、という論理はあり得る。しかし、この場合、かつての日本と現代ドイツが売春についての状況や女性の境遇が、同じだ、と言えなければならない。現代のドイツでは人身売買された女性が、売春に従事していて、それが公認されているなどということがあるのだろうか。そもそも、戦前日本の公娼制についての当時の評価のことなのだから、現代ドイツの事例を持ち出しても無意味なのだが。